2017年7月14日金曜日

7/9のOne day cafe,kyotoで寄せられた質問に回答してみました



先日のOne day cafe,kyotoでのゲストトークをさせて頂きました。その時の記事はこちら。トーク後には、会場の皆様から質問やコメントを付箋に書いていただく機会がありました。今回はその時に寄せられた質問に回答しますね。



Q.発達凸凹の診断のきっかけは?

A.私は大学4年時にうつ病に陥って、その後10年ほどうつ病と付き合ってきました。4年ほど前にそのうつ病がひどくなってにっちにさっちも行かなくなってしまい、当時在籍していた大学院を中退、実家に戻ってきました。

実家に戻ってきたので、通院先のクリニックを変えてみたところ、「まずは心理検査を受けてみましょう」ということを主治医に言われました。その心理検査で自身の発達凸凹が見つかりました。



Q.自分のことがわからないから生きづらい?

A.確かに、今回話した自身の発達凸凹を含め、自分のことがわかればそれは生きやすさに繋がると思います。しかし、自分への理解を深めようとするあまり、「自分探し」に飛び込んでしまう若い人が後を絶たないことは、個人的にはもったいない気がします。

まずは、今日一日を振り返ってみて、「『楽に過ごせたこと』『苦もなくできたこと』は何かな?」と軽い気持ちで分析してみてください。それらの「楽に過ごせたこと」「苦もなくできたこと」が生きづらさ解消の「小さな一歩」になると思いますよ。



Q.成人の発達障害について、どこまで生活能力(自立=共助)?支援学校(子ども)は大人が世話できるが。。。

A.生活能力の一つに就労がありますが、成人に達してから発達障害の診断を受けた人の多くは、「就職できない」・「働き始めても長続きできない」といった就労に関する問題を抱えていると思います(私もそうでした)。

就労に関しては、就労移行支援事業所や地域にある障害者就業・生活支援センター(シュウポツ)といった福祉サービスを受けるのも一つの手段だと思います。

また、共助ということで言えば、当事者会も有効だと思います。当事者会では、「〇〇で困っている」といった相談事に対して、同じ発達障害者が「自分はこうしてうまくいった」などの経験や知恵を共有できます。



Q.強みを活かす方法を見つけるための具体的なヒントがほしいです。

A.ゲストトークでは、「効果は小さくてもすぐにできることを予め収集する」ことを提案しました。まずは、箇条書きでもいいので、「こうすれば強みを活かす方向に合致していてすぐにできる」と思えるものをできるだけ多く書き出してみましょう。

書き出す時には、「どんな些細なことでも、どんなバカげたことでも思いついたら即書き出す」ことを心がけてみてくてください。書き出す段階で、できるできないといった可能性や効果を考えるあまり、自身の創造性を阻むのを回避するためです。

そして、書き出したら、その「行動リスト」をまずは上から順に試してみます。試してみて何かしら効果を実感したら、そのままリストに残します。逆に、効果が実感できなかったら、その行動は即リストから外してしまいましょう。

そうして順に試していって取捨選択して最終的に「行動リスト」に残った行動が、あなたの強みを活かす「小さな一歩」となりうる行動となっていきます。



Q.ご自身がプロ野球選手になりたいとは思わなかったのですか?

A.一時期、プロ野球選手になりたいと思ったことはありました。でも今振り返ると、野球の練習をするよりも、『プロ野球選手名鑑』を読んでいる時間の方が長かったので、そんなに強くプロ野球選手になりたかったわけでなかったんだと思います(^^ゞ




Q.「回復志向」について、問題を解決する過程が好きという理解をしたが、これでいいのかな?

A.その理解でいいと思います。問題に直面したら、原因を分析し、情報を書籍などから収集し、小さな行動を積み重ねていくわけですが、その過程が楽しくて、問題自体を忘れていて、気づいたら解決していたということも過去にあった気がしますね。


Q.置かれた環境によって凸凹のとらえ方が変化すると思う。「言語が特徴」を活かして本から学ぶ姿勢がすばらしい。うつになった時はそれを活かせず、辛かったのではないか。

A.うつになって、もっとも苦しい時も本を読む事自体は続けてはいました。しかし、その当時は「今の事態を一気に変える一発逆転的なものが何処かにあるはずだ」という凝り固まった姿勢で、それがより一層「救われない感」を強めていたと回想します。

それでも、そういった時期があったからこそ、「効果は小さくても今すぐできることを積み重ねる」「休みなく機関銃を撃ち続ける」ライフスタイルにたどり着けたのではないかという思いもあります。



Q.ちょこちょこ良くなる方向に行く方法として、「効果は小さいけれど今できることをやり続ける」という言葉に勇気づけられました。自分の凹をおぎなうためでなく、でいいんですよね?生きていくために、でいいんですよね?

A.それで十分だと思います。少し厳しい言い方ですが、凹をおぎなうにはとてつもない忍耐やエネルギー、時間や費用が掛かります。そして、それらをつぎこんでも、せいぜい凹は平均点にしかなりません。

人生は有限です。凹にとらわれすぎると人生自体が修行で終わってしまいます。もっと楽に、もっとシンプルに生きてもいいのではないかと僕は考えています。そのための手段として、凸を活かす、または「機関銃を撃ち続ける」ことを今回提案しました。



Q.どんなサロンをしているのですか?

A.私としたことが、プロフィールに「成人発達障害サロンしぇあ代表」を盛り込んだのに、「しぇあ」のことには一言も触れないでトークを終えてしまいました(←何やっとんねん!)

普段の「しぇあ」の様子はこちらを参照してください。
One day cafe,kyotoさんとの違いは以下のようになります。


  • 参加者は5名前後。というのも「しぇあ」がカバーしているのが、兵庫県は北播地方という田舎なのです(^^ゞ
  • 自己紹介時にテーマを各自1つ挙げてもらい、自己紹介後のトークテーマの時に1つ1つのテーマについてトークするというスタイル。
  • 支援者の方には「オブザーバー」として参加してもらい、福祉や行政といった専門的な話になった時に助けてもらうという形を取っています。


質問以外にも感想やコメントもたくさん頂きました


今回は質問に回答するだけになりましたが、質問だけでなく感想やコメントもたくさん頂きました。付箋を書いてくださった方々に改めて感謝申し上げます。

次回以降のOne day cafe,kyotoでは、普通の女の子に戻ります一人の参加者として純粋に楽しみたいと思いますので、またよろしくお願いしますね♪

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